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加齢黄斑変性症(SBSラジオ第12回)


SBSラジオ「聴いてみよう!最新の眼の健康」第12回:2012年4月13日放送分
寺田 海のように広く深い思いやり、慈しみの心をモットーに眼科診療に取り組まれている浜松市中区助信町の海谷眼科院長でいらっしゃいます海谷忠良先生をお迎えして、眼の健康について最新情報を伺います。

海谷院長、こんにちは。よろしくお願いします。

海谷 こんにちは

寺田 今月は中高年の方に多くみられるという加齢黄斑変性症についてお話を伺います。
加齢黄斑変性症は欧米の先進国では成人の中途失明の主な原因になっていて、日本で急激な高齢化と生活習慣の変化によって年々患者数が増加しているという深刻な目の病気と伺いましたけどもどんな病気なんでしょうか。

海谷 人間の目をカメラに例えるとフィルムに相当する網膜の中心部にある黄斑と呼ばれる場所が加齢によって異常を起こす病気です。

寺田 加齢が原因ということですが、何歳くらいから多くなるのですか?

海谷 50歳以上になると多くなりますね。以前行われた疫学調査では、加齢黄斑変性症がみられる人は50歳以上の0.87% を占めていたそうです。9年後行われた再調査では1.3% にみられ、患者数が増加したという報告があります。

寺田 男女差などはありますか?

海谷 男性の発症率は女性の約3倍といわれております。

寺田 なぜでしょうか。

海谷 性差の問題ははっきりはしませんが、喫煙する人に多いこともわかっています。

寺田 遺伝というのはありますでしょうか。

海谷 遺伝する病気ではありませんが、最近になって遺伝子のタイプによって加齢黄斑変性症になりやすい人となりにくい人がいることがわかってきました。

寺田 研究が進んでいるということですね。先ほど網膜の中心部にある黄斑が異常をきたすというお話がありましたが、具体的にどんな症状がありますか?

海谷 視野の中心がゆがんだり、黒くなって見えたり、ぼやけたりしてしまいます。周辺部の見え方には変化はおこらないのですが、見ようとする部分が見えないということがおこります。

寺田 加齢黄斑変性症には2つのタイプがあると伺ったんですが。

海谷 萎縮型は網膜の細胞が加齢により変化し萎縮していく病気でゆっくりと進行していきます。滲出型は網膜に発生した新生血管が出血を起こしたり血液中の成分がもれたりして、急速に進行して視機能が悪くなっていきます。

寺田 日本ではどちらのタイプが多いですか?

海谷 滲出型が多く、症状に気づいて数カ月で視力が0.1 以下になってしまうことも少なくありません。

寺田 見え方がおかしいなと思ったら自分でチェックする方法などはありますか?

海谷 片目を隠して、障子や囲碁の基盤などの縦横に規則正しく直線が引かれた図を見てください。老眼鏡はかけたままでよいです。このとき歪んで見えないか、暗い部分はないかチェックしてください。片目だけに異常がある場合良い方の目で見て、異常に気づかない場合がありますので、片目を隠すということがポイントです。

寺田 お互いが補ってしまうのですね。自分でチェックをしてちょっとおかしいなと感じた場合は、やはりすぐ眼科を受診した方がいいということですね。

海谷 そうですね。

寺田 どんな治療がおこなわれるのでしょうか

海谷 治療法は大きく分けて光線力学療法、薬剤を硝子体内に注入する薬物療法です。光線力療法(PDT)は、特定の光に反応する薬剤を体内に注入しレーザーをあて新生血管を破壊する方法です。

そして今最も注目を浴びているのが新生血管の成長を抑制する薬を硝子体内に注入する薬物療法です。新生血管の発生を促進するVEGFという物質の働きを抑えます。抗VEGF療法と呼ばれており、視力の改善や維持に良好な成績を上げています。

寺田 低下した視力がもどる可能性はあるのでしょうか。

海谷 レーザー治療は病気の進行をおさえることが目的で視力が改善することはあまり期待できません。先ほど紹介した薬剤を硝子体内に注射する方法では、視力が回復する例もあります。

寺田 50歳をすぎたら定期的な目の検査がほんとに必要ですね。

海谷 そうですね。

寺田 自分でできるチェック方法もあるということですのでぜひみなさんもやってみてほしいと思います。加齢黄斑変性症による視力の低下や失明を避ける為に自分でチェックをすること、違和感を感じたらすぐに眼科専門医の診察を受けるようにしてください。
※これはラジオ放送の内容をテキストに書き出したものですが、一部修正を加えてあります。